私の言語観の転換エピソード?? [ことばと人間]

 今、中部では4月の講演会に向けて、私の言語観の転換エピソードを募集しています。先日、既に集められた用紙の束を見たのですが、この一つ一つにすごい思いが詰まってるんだろうな・・と感慨深かったです。

 ヒッポに出会って、ことばってこういうことなんだ・・って気が付いたり、思いもかけないことばが、自分の口からスラスラ出てしまったり、そのことばが相手にちゃんと通じたり・・、人が見たら、たった一言?と思われるようなことでも、気持ちが全部通じあったこととか、それが本当に嬉しかったこととか・・。

「人間なら誰でも話せるんだよ」と言われても、自分にそれが起きた時は、やはりビックリするくらい感動します。

 思い出したことを、一つ二つ書いてみようと思います。

 ヒッポの活動を始め、2年過ぎた頃、韓国へホームステイに行きました。もちろん初めてのことです。知らない家族の中で住んでみて何を感じるのか、韓国語の生活に飛び込んだ時、自分がどんな振る舞いをするのかが、とても興味深かったのを覚えています。

 ソウルからプサンまで向かうセマウル号の中でのことです。車内販売のお兄さんからお水を買い、お金を払おうとした時、私たちの座席を他のお客さんが反転させ始めたのです。とっさに動かなくてはいけなくなって、お金を払う手が止まりました。

 その時「キダリコケショ」と私の口から出ていました。するとお兄さんは、わかったという顔をして待ってくれたのです。これはいつも聞いているCDにある音だとわかりました。でも韓国の人に向かって言ったのは初めてだし、音があっているのかどうかもわからないし、ここで使うことばなのかもはっきりしませんでした。

 頭で文法とか意味とか考えないで発した、最初のことばだった気がします。

 韓国のオンマのテニス仲間5,6人と食事に行ったときのこと。彼女たちの早い韓国語は、何を話しているのか全然わかりませんでした。ところが、一人がお姑さんのことを話していることが何となくわかってきたのです。

 そして「イルボネド、モンジガイッソ?」の問いに「イルボネド、トッカッテヨ」と私は答えていました。その時は、みんなの仲間になれた気がして本当に嬉しかったです。

 マンションのエレベーターで近所の人と一緒になった時も、オンマとその人との話は全然わかりません。ところが、私のことを話しているときは、すぐわかるのです。そういう時は、にっこりとして「ネエ、ネエ」とうなずくのです。

 韓国で起きたことは、どれもこれも面白くて仕方ありませんでした。

 私の中で何が起きているのか、まだその時はわかっていなかったと思いますが、きっと体で「言語観が転換」したのを感じていたんだと思います。

 こんな話を、これからファミリーのみんなといろいろ出し合っていきたいと思っています。                      by ハッティ

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